【三協立山】植物工場システムを初納入 大和ハウス工業と共同開発
総合建材メーカーの三協立山(高岡市、社長平能正三氏)が大和ハウス工業(大阪市、社長芳井敬一氏)と共同開発した植物工場システム「agri-cube ID (アグリキューブ・アイディー)」を、石油関連・LPGの卸売事業などを手掛けるMisumi(鹿児島市、社長岡恒憲氏)に導入、「ミスミ野菜工場姶良」として稼働した。2019年10月に導入提案活動を開始して以来、初の導入事例となる。

Misumi が導入したagri-cube IDと栽培イメージ
ミネラルウォーター工場として使われていたMisumi の施設を大和ハウス工業がリノベーションして活用、フリルレタスとグリーンリーフを栽培・販売する。今後、Misumi が植物工場の事業運営、大和ハウス工業が野菜の販路サポート、三協立山が植物工場の栽培サポートを行っていく。
施設は延べ床面積1,282平方メートル、投資額は5億1,000万円、雇用人数は15名。1日に3,200株(640キログラム)を栽培し、年間1億8,000万円の売り上げを目指している。
アグリキューブIDは、植物工場の建設から栽培・運営サポートまでのワンストップサービスを提供する完全閉鎖型植物工場システム。ミスミ野菜工場では業務用向けフリルレタスを最短35日間で栽培できるオリジナルの多段型の促成栽培技術を採用。三協立山と大和ハウス工業が独自開発した送風システムとLED 照明、三協立山が開発した養液管理システムを導入することで、野菜の成長に不可欠な風と光がすべての野菜に均一量当たるようにして成育むらを抑え、栽培の高歩留・ 高収量・高回転を実現する。
植物工場の建設面では、栽培実証・事業検討から大規模な植物工場まで多様な事業計画に対応し、将来の事業規模拡大を見据えた工場のトータルプランニングも提案する。栽培・運営サポートでは、これまでの植物工場運用の経験に基づいた知識と技術を提供するとともに、定期サポートを行う。
両社は、今後も企業の新規事業創出や遊休不動産活用、自治体・農業生産法人の新たな農業事業創出に向けて提案を進め、2026年度には年間5棟の導入を目指している。
《三協アルミ社・新商品》
公共向けエクステリア商品に新色、改修向けにもカラー提案
公共向けの大型フェンス、大型門扉、大型引戸門扉の6商品に、標準色「ブラック」とオリジナルカラーの「デュアグレー」の2色を追加、これで標準色4色、特注色1色を含め5色となった。高度成長期に建てられた公共建築物の老朽化が社会問題となるなか、公共向けエクステリア商品の改修時には塗装など定期的に修繕が必要なスチール製品に替わり、メンテナンス性に優れ、長期間美しく保つことができるアルミ製品の採用が増えている。

新色「デュアグレー」(左)と「ブラック」(右)
同社ではブラック色のエクステリア商品の販売実績がこの5年間で約2倍に伸びており、新規だけでなく改修向けにも提案領域をさらに広げたいという。パブリックスクリーン「フレジスタ」、大型フェンス・門扉「フレラインNシリーズ」、大型引戸門扉「グラフェードN」は、他に木調色の設定もある。12月1日発売。
柱間隔5メートルの公共向け通路屋根「ビームスシェルター」
高い耐風圧強度と、梁や勾配のないフラットでスマートなデザインを兼ね備えた住宅用カーポート&マルチルーフ「ビームス」を、公共スペース向けとして開発した新商品。

ビームスシェルター (左)スタンダードタイプ/(右)プレミアムタイプ
丈夫な骨組み構造と屋根材(スチール折板)により業界最大級の柱間隔5,000mmを実現し、柱本数・柱基礎数を少なく施工できるため、施工性と美観が向上した。折板の谷間に600mm間隔で垂木を配置し、梁のないすっきりしたデザインのスタンダードタイプと、フラットな意匠にこだわった天井材付きのプレミアムタイプがある。プレミアムタイプは、同社独自の押出技術でアルミ形材の表面に浅い溝をつける「ローレット加工」を施したマットな質感の天井材を使用。強度のあるアルミ形材の金属感を残し、落ち着いた色合いが上質な空間を演出する。
耐風圧強度・最大基準風速Vo=46m/秒、耐積雪荷重3,000N/m2(約100cm相当)で、強風地域や積雪地域にも設置可能。カラーは、本体(屋根枠・柱)色とプレミアムタイプの天井材はサンシルバー、アーバングレー、ブラックの3色から自由に組み合わせできる。また、大型フェンス・門扉・引戸などとのカラーコーディネートも可能。12月1日発売。
ビル用サッシ 「MTG-70R高性能」
低層から200m級の超高層まで一棟すべて「MTG-70R」シリーズでの対応を可能にし、高強度・高水密を実現したハイスペックサッシ。「防火型MTG-70R高性能」も併せて発売した。JIS基準の最高等級を超える耐風圧性能4500Pa、水密性能1500Pa(シール仕様のみ)を実現したことにより、強風の影響を受けやすい高層建築物でも安心・安全で快適な住空間が得られ、非防火・防火ともに一般複層ガラスで遮音性T-3を実現した。
また、室内を広く使えるように柱や梁を住戸の外側に出すアウトフレーム工法では同面枠で必要だった別部材が不要となり、施工性・意匠性が向上。ガラス溝幅(46mm・非防火FIX窓のみ)が大きくなることで高性能ガラスが使用でき、高層階においても開放感のある大開口が可能となった。11月29日発売。