【シーケー金属】耐食性高めたプレス式継ぎ手 専用工具で簡単施工
CKサンエツ(本社高岡市、社長釣谷宏行氏・東証1部)グループで配管機器・溶融亜鉛めっき事業を手掛けるシーケー金属(本社高岡市、社長同)は、ステンレス鋼鋼管用プレス式継手SUSプレスに「316シリーズ」を追加し、1月12日から発売した。
SUSプレスは、JIS規格とJWWA(日本水道協会)規格に規定された薄肉ステンレス鋼鋼管を専用工具で締め付けてパイプを接続する継手で、2003年4月に発売を開始。①専用工具を用いることで簡単で確実な施工が可能、②軽量かつコンパクトな形状により作業負荷を軽減、③火気や油を使用せず安全かつ衛生的という特長をもつ。
新発売の316シリーズは、これまでのSUS304製品より耐食性に優れたSUS316を採用しており、埋設配管や食品関連機器などの需要を見込む。規格はJWWA G 116「水道用ステンレス鋼鋼管継手」の性能を満たし、日本水道協会品質認証センターの認証登録済み。
適用管種はJIS G 3448「一般配管用ステンレス鋼鋼管」、JWWA G 115「水道用ステンレス鋼鋼管」。サイズは13Su~50Suまでの5サイズ・47品種あり、従来品の専用工具をそのまま利用できる。すでに神奈川県企業庁水道部水道用器材の埋設配管への採用が予定されており、年間10 万個、売上高1億円を目標としている。
高周波誘導加熱の「IHパイプヒーター」 業界初、火を使わずに大口径パイプを接合
業界初となる火を使わないで配管パイプを加熱できる「IHパイプヒーター」を開発し、12月1日から販売。電磁誘導を利用した高周波誘導加熱により250A(外径267.4mm)のSGP配管用炭素鋼鋼管を60秒で180度まで加熱でき、作業時間の短縮や安全面の向上が期待できるという。本体価格は500万円。
配管市場では、パイプ端面をフレア加工してルーズフランジ接合するフレア工法が増えている。溶接を必要とせず、火を使えない現場で施工時間の短縮、安定した品質につながるなどのメリットがあり、業界に先駆けてフレア加工機を開発した同社では、発売からすでに200台以上の販売実績をもつ。
パイプのめっき状態によってはフレア加工時にめっきが剥離する場合があったが、今回開発したIHパイプヒーターはこの課題を克服し、従来手作業で行っていた250A以上の大口径の加熱処理も自動で行えるようにした。
使用する際は、筒状の加熱コイルをパイプにセットし、本体のボタンを押すだけで、加熱状態や完了は音声ガイダンスで確認できる。円周を均一に加熱できることから局部的な温度差も発生せず、めっき剥離抑制に必要な温度まで短時間で最適な加熱が可能となっている。
標準適用サイズは要望の多かった250A、300Aの2サイズだが、オプションで 350A、400Aも用意。適用管種はSGP配管用炭素鋼鋼管、ステンレス鋼鋼管(Su、SUS10s)で、年間10台程度の販売を見込んでいる。