【ファインネクス】2020年度省エネ大賞省エネ事例部門・審査委員会特別賞を受賞

日本一面積の小さな村・舟橋村にパソコンのCPU用PGA端子のシェア世界一の会社がある

 優れた省エネ取り組みや、省エネ性に優れた製品・ビジネスモデルを表彰する「2020年度省エネ大賞」(主催・一般財団法人省エネルギーセンター、後援・経済産業省)に、富山県内からファインネクス(本社中新川郡舟橋村、社長松田竜彦氏)が省エネ事例部門の「審査委員会特別賞」を受賞した。

 2020年度は、新型コロナウィルス感染症の拡大に伴い、事業活動が制限された中で、昨年度を上回る110件以上の応募があり、省エネ事例部門は27件、製品・ビジネスモデル部門は29件が受賞した。

 「省エネ事例部門」は企業や組織全体、また事業場や事務所等における省エネ取り組みや、現場における小集団活動あるいは他者との連携等による省エネ活動を対象とし、同社は「電子部品製造工場における全員参加の省エネ活動」に成果をあげた事例として評価された。

 同社はノートパソコンやサーバーの集積回路(CPU)用端子・ピンの世界的メーカーで、従業員379名(グループ399名)。国内4工場において地球環境にやさしいものづくり工場を目指し、社内コスト削減の一環として2010-2013年平均比50%超のエネルギーコスト削減を目標に、90以上の施策を掲げて小集団活動を続けてきた。

 主な取り組みとして、①電気・照明のピークデマンド管理、②基幹のエアーコンプレッサーを改良して設置台数を制御、③空調でのきめ細かな制御、扇風機の活用、④効率的な設備ラインにすることで生産フロアを集約、⑤太陽光発電、⑥建屋の窓の遮熱・断熱による気密化など、既設設備の改善や改造、エネルギー管理や運用の強化・改善、ピーク電力の制御や負荷平準化など節電の取り組みがあげられる。

 活動の結果として、購入エネルギーコストは2017年までに2010-2013年平均比29.8%の削減、エネルギー原単位(原油換算)は対2013年比で14.0%の削減を達成するなど、全員参加のプロジェクト活動として大きな成果を上げた。

 表彰式は2021年1月27日、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため関係者のみが参加して、東京ビッグサイト会議棟レセプションホールで行われる。本年度に限り、1次審査を通過した省エネ事例部門の内、配信許可を得られた30件(同社を含む)の発表を3月31日までの期間限定でビデオ配信(有料)する。