【中越パルプ工業】新社長に植松久専務が昇格 15年ぶりの生え抜きトップに 

 新聞用紙、印刷用紙を主力とする総合製紙メーカーの中越パルプ工業(本社高岡市・東証1部)の新社長に専務取締役の植松久氏が昇格する。6月25日開催予定の定時株主総会後の取締役会で正式決定する。

 1998年7月に王子製紙から中越パルプに移籍し、2014年4月から社長を務めてきた加藤明美氏は退任し、顧問に就く。加藤氏は、紙の需要が落ちるなか竹の繊維(セルロース)を素材に作るセルロースナノファイバー(CNF)の量産化と実用化を進めるなど、環境配慮型製品の新しい素材事業の育成にも努力した。

 新社長となる植松氏は1956年4月生まれで大阪府出身。80年3月東京農工大学農学部林学科卒業と同時に中越パルプに入社。同社では菅野二郎、原田正文の各氏の後を継いだ加藤氏まで3代続けて筆頭株主の王子ホールディングスの出身者がトップを務めてきたが、植松氏の就任で15年ぶりで生え抜きの内部昇格となる。

  2005年10月原材料部資材担当部長、10年6月執行役員経営管理本部副本部長兼管理部長、11年6月同高岡工場長兼営業本部副本部長、12年6月上席執行役員、13年6月取締役経営管理本部長、内部監査室・東京事務所管掌、14年 6月常務取締役、16年6月専務取締役営業本部長、18年6月から専務取締役社長補佐、営業本部長を務めている。