【アイペック】新社屋はフリーアドレス制採用、新しいワークスタイルで

統合移転した新社屋

 北陸三県を主力エリアに非破壊検査、計測・環境計量、診断調査を展開しているアイペック(本社富山市、社長東出悦子氏・資本金3,000万円)はこのほど、富山市中田1丁目113-1に新社屋を完成し、本社と2カ所に分散していた分室とを統合移転、業務を本格的にスタートした。

 敷地約7,700平方メートル、社屋は鉄骨造り2階建て延べ1,984平方メートル(建築面積1,384平方メートル)で新倉庫も併設した。総投資額は推定約7億円強。設計・施工は川田工業。

フリーアドレス制を採用したオーブンオフィス

 新本社は1階に約70 席の食堂を新設し、2階がワンフロアのオープンオフィスになっている。全社員にモバイルPCを貸与してペーパーレス化を図るとともに、それぞれが定位置の席を持たず、毎日自由に好きな席に座る新しいワークスタイルとして注目されている「フリーアドレス制」を採用した。「固定された席に縛られることなく、自由にオフィスを使い、部署を超えた交流を活発にしながら健康に仕事ができる環境を実現したい」(東出社長)という。

 また、新設した倉庫棟に放射線透過試験(RT)室、磁粉探傷検査(MT)室、現像室、コンクリート構造物の鉄筋や耐震補強用のアンカーボルトの強度を調べる引っ張り強度試験装置などを備えた測定検査室などを整備した。近年はインフラやプラントなどの点検業務にIoTを活用した技術やサービスの開発に力を注いでおり、そのための研究開発室などとも集約し効率化した。

 同社は1976年4月に、高見貞徳現相談役が構造物の非破壊検査を行う「富山検査」として創立、2010年に「アイペック」に社名変更。調査、計測、診断、補修設計など業務を広げ、社員数は75人。北陸唯一の溶接構造物非破壊検査事業者(CIW)A種認定企業で技術者50人、資格保有数250を誇る。近年は社会基盤の予防保全、維持管理に向けIoT活用による総合診断から対策補修までトータルサポートする。