【富山経済同友会・景気定点観測アンケート調査】富山の景気「緩やかに後退」が39%に増加
富山経済同友会が会員企業に対して行った景気定点観測アンケートによると、富山の景気の現状について「横ばい状態が続いている」と回答した企業が47%と最も多かったが、「緩やかに後退している」と回答した企業が前回調査の22%から39%へと増加した。「緩やかに拡大している」と回答した企業は前回の25%から10%へと減少した。

景気の現状について
調査は年2回実施しており、今回は2019年12月6日〜20日に実施。会員企業409社のうち164社が回答した(回答率40.1%)。

2020年前半の景気見通しについて
2020年前半の景気見通しについては、「横ばい状態が続いていく」(44%)が最も多いが、「緩やかに後退していく」と回答した企業が前回調査の33%から36%へと増加し、「緩やかに拡大していく」は前回の18%から15%へと減少した。その判断根拠では、「減少」項目は「個人消費」(46%)が最も多く、次いで「生産・ 販売」(33%)、「設備投資」(29%)、「輸出」(14%)が続いた。「増加」項目は「政府支出」(16%)が最も多く、「個人消費」(10%)がこれに続いた。

売上高(前年同期比)
売上高については2019年10-12月期見込み、 2020年1-3月期予想とも「横ばい」が最も多くなっている。

経常利益(前年同期比)
経常利益も売上高と同様に2019年10-12月期見込み、2020年1-3月期予想とも「横ばい」が最も多くなっている。
2019年度の設備投資は「2018年度並み」が56%、「増額」が26%、「減額」が18%となった。雇用人員は「不足している」が 51%と最も多く、「適正である」が45%、「過剰である」が4%だった。不足感のある雇用人員は「技術者・専門技能者」と回答する企業が多かった。
今回の調査ではIT化・デジタル化に対する取組についても聞いている。IT化・デジタル化の理解度は「なんとなく理解している」が57%で最も多く、「よく理解している」が34%、「言葉は聞いたことがあるが、よく理解していない」が9%となった。
IT化・デジタル化について「関心があり、今後導入する予定」が45%、「関心があり、すでに導入している」が36%、「関心があるが、導入する方法が分からない」は18%だった。IT化・デジタル化の取組で期待することは「業務効率化、省人化による生産性向上」が 68%で最も多かった。