【不二越】MZシリーズに「MZ25」、アクアREVOシリーズに「アクアREVOミル」を投入
不二越(本社東京、事業所富山市、社長坂本淳氏)はこのほど、軽量コンパクトロボット「MZシリーズ」に中型ロボット「MZ25」(25kg可搬)を追加ラインナップした。自動化ニーズが高まる自動車部品・一般産業機械分野をターゲットとし、2020年度に1,000台の販売を目指す。
ものづくりの現場でロボット導入による自動化の取り組みが拡大しているなか、同社は2013年に世界最速・軽量コンパクトロボット「MZ07」(7kg可搬)を市場投入。その後もMZシリーズのラインナップを拡充し、小型ロボットのシェアを拡大してきた。「MZ25」はMZシリーズの高速・高精度、高い汎用性の特長をそのままに、中型ロボット市場でのマーケットシェア拡大を進めていく。
MZ25は、同一クラスではトップクラスの作業領域とパワフルな手首トルクで、大型ワーク・ハンドに対応し、ローディング、バリとり、部品の組立・搬送など幅広い用途に用いることができる。防塵防滴・防錆機能を標準装備しており、 粉塵や水滴が飛散する環境にも対応する。
軽量化と高剛性を両立した設計で、位置繰り返し精度±0.05mmとクラストップレベルの高速・高精度動作を実現。独自の中空手首構造に加え、各種アプリケーションで求められる配線・配管を機体内に標準装備することで周辺装置との干渉リスクを低減させ、信頼性を向上させた。
同社は今後も順次、スカラタイプを含めた中小型ロボット、協働ロボットのラインナップを拡充し、ロボットを組み込んだシステム・アプリケーションを提供していく方針。
材料、形状、コーティングを一新、「アクアREVOミル」発売
不二越は、超硬ドリル「アクアREVO」シリーズとして「アクアREVOミル」を新発売した。独自に開発したエンドミル専用の超硬材料を採用し、形状やコーティングも一新。一般鋼からステンレス、高硬度材まであらゆる材質に対応し、生産性向上とコストダウンに貢献する。
同社は2018年11月、長寿命・高能率・多用途を実現した超硬ドリル「アクアREVOドリル」を世界同時発売したのに続き、2019年8月には新発想のオイルホール形状を採用した「アクアREVOドリルオイルホール」を市場投入。今回の「アクアREVOミル」はシリーズ第3弾となる。
「アクアREVOミル」の材料として、同社独自の材料技術により成分設計と粒径を最適化し、硬さと靭性を両立したエンドミル専用の超硬素材を採用。形状面では不等分割・不等リードを採用し、びびりやすいステンレス鋼でも安定した高能率加工を実現した。
コーティングには耐摩耗性、耐熱性、耐熱衝撃性に優れた新開発のREVO-Mコートを施し、ウェット加工でも高い性能を発揮する。コーナ摩耗の進行を抑え、切れ刃を維持するので、高炭素鋼の加工で他社製品の1.5倍、高硬度鋼やステンンレスでは他社比2倍以上の長寿命を実現した。
価格は2枚刃タイプ3,350円、4枚刃タイプ4,220円(いずれも税別)。販売目標は2020年度で年間2億円、3年後には年間6億円を目指す。