おおしま国際手づくり絵本コンクール・ジュニアの部 園児の部から初の最優秀賞
射水市絵本文化振興財団の主催により「おおしま国際手づくり絵本コンクール2019・ジュニアの部」が開催され、応募作品694点の中から31点の入賞と39点の入選が決まった。表彰式は11月23日、射水市大島絵本館で行われた。
最優秀賞/文部科学大臣賞に輝いたのは、藤ノ木こども園年長・井村涼真さん(富山県)の『どこまでも はしるよ しんかんせん』。ジュニアの部は高校生以下を対象とし、園児の部、小学生の部、中高生の部の3部門で募集しているが、今回は園児の部から初の最優秀賞が選ばれた。
審査委員は松成真理子(絵本作家)、安達博文(洋画家・富山大学名誉教授)、川原令子(読み聞かせボランティア、元小学校長)、うつのみやかおり(JPIC読書アドバイザークラブ北陸支部長)、立野幸雄(射水市大島絵本館長)の5氏。
井村さんの作品は、星空の下や朝日の中を走り続け、雲や虹の上まで走っていく新幹線「はやぶさ」を伸び伸びと描いたもので、簡潔な文章と劇的な展開で読者をわくわくさせる作品に仕上がった。すべてのページを見開きにしてスケール感を出していることやシーンに合わせた表現も高く評価された。
金賞には、富山市立呉羽中学校1年・小山樹さんの『地獄ふれあい市』、藤ノ木こども園年長・安達圭音さんの『かせきになった』、小矢部市立大谷小学校4年・池田和依香さんの『水たまりと空の色』の3点が選ばれた。小山さんは昨年まで小学生の部で最優秀賞等を受賞しており、今回は独自のブラックユーモアの世界を表現した。安達さんは、迫力ある火山の噴火や逃げ惑う恐竜たちをおおらかなタッチで描いた。池田さんは、全体の構成にまとまりがよく、各場面をていねいに描いた。
銀賞に選ばれたのは、高岡市立戸出西部小学校5年・渡邊蒼大さんの『ダイジナモノ』、藤ノ木こども園年長・井藤柑汰さんの『おにごっこ』、東京大学教育学部附属中等教育学校4年・村上遼さんの『へんしんへんしん』の3作。吉田力賞には今開発寺子屋土曜塾18名(富山県)による合作『!?どうしてくまじし』が選ばれた。このほか、銅賞3作品、奨励賞20作品が決定した。