【YKK】ベトナム北部に新工場、南北で供給体制整える ファスナー4割増産を計画
YKK(本社東京、事業所黒部市、社長大谷裕明氏)のベトナム現地法人YKKベトナム(社長敷田透氏)は、同国2カ所目のファスナー工場を2019年後半の稼働を目指して建設中だ。場所は、2018年10月にオープンしたベトナム北部のハノイ郊外のハナム省ドンバンIII工業団地。土地面積は8万平方メートル、建屋面積は3万8千平方メートル、投資金額は5,990万米ドル。
ベトナムでは近年、チャイナ・プラスワンの一国として、ファストファッションやスポーツアパレル、カジュアルウエアメーカーの進出が相次ぎ、加工輸出向けファスナー市場の拡大が続く。こうした需要動向に対応して既存工場のあるベトナム南部、ホーチミン近郊のドンナイ省ニョンチャック工場を相次ぎ増設して増産に取り組んできたが、供給力の強化とこれまで以上に高まっている多品種、短納期の要求に応えるため、北部地域に新しく生産拠点を置くもの。
新工場が稼働に入ればニョンチャックの工場と合わせ、ベトナム南北でファスナーの供給体制が整うことになり、生産量も2021年3月期には18年3月期に比べて4割増やすとともに、アジアを中心とした市場における供給力を強化していく計画だ。
新工場は、ハノイの中心市街地から高速道路を利用して南に約50分。工業団地からノイバイ空港まで約30分、ハイフォン港まで約2時間半の距離にある。