【富山第一銀行】4月1日付、新頭取に副頭取の野村充氏昇格 新たな経営体制で基盤強化を図る

 富山第一銀行(本店富山市、東証1部)はこのほど、4月1日付で副頭取の野村充氏(写真)が新頭取に昇格し、横田格頭取は取締役顧問に就く人事を発表した。

 横田、野村氏ともに日本銀行出身で、野村氏の頭取就任は創業家の金岡家以外で初の頭取となった横田氏に続き2人目。金融機関をめぐる経営環境は、人口減少に伴う資金需要の減退も見込まれるのに加え、マイナス金利政策を受けた利鞘縮小によって大きな影響を受けるなど一段と厳しくなっており、新たな経営体制で基盤の強化を図る。

 野村氏は、1962年8月9日神奈川県生まれ。87年3月東京大学法学部卒業、同年4月日銀に入行。営業局副調査役、政策委員会室調査役(福井俊彦第29代総裁秘書)、同室経営企画課長、金融市場局(米国・コロンビア大学客員研究員)、業務局総務課長、福島支店長、企画局審議役、金融機構局審議役、業務局長などを歴任。2017年4月から総務人事局長を務め、19年4月に退職し、富山第一銀に常勤顧問として入行。同年6月から副頭取兼人事企画部長、20年3月にスタートしたビジネスイノベーション室室長を兼務。

 横田氏は2008年に同行に入行。10年4月から頭取を務め、本店の移転、東証1部上場などのほか、法人やリテール向けなど営業店舗の役割を見直し、業務のAI化に加えフィンテック、ブロックチェーンなど金融サービスのデジタル化を推進。ビジネスイノベーション室長を兼務する野村新頭取に、安定収益の確保に向けた構造改革の促進とデジタル化による経営のかじ取りを託す。