【北陸化成工業所】会社分割により発泡スチロール事業を再編
北陸化成工業所(本社高岡市、社長中山浩光氏、資本金6,250万円)は9月1日付けで発泡スチロール製造事業を会社分割(吸収分割)の方法でグループのスチロ化学工業(本社同、社長同、資本金2,000万円)に承継し、これまでの製造・販売の分業体制を一元化した。運送事業を合わせたグループ売り上げは約30億円、社員数は130人となった。

本社工場
北陸化成工業所は1949年創業の工業用薬品メーカー。水処理凝集剤として使われる硫酸バンドや、紙・パルプの漂白・古紙の脱墨・鋳物砂のバインダー用珪酸ソーダ、鋳物用中子などを製造する。2002年に発泡スチロールメーカーのスチロ化学工業を子会社化した後、2006年に吸収合併し、発泡スチロールを製造するとともにスチロ化学が販売を担う分業体制を取ってきた。組織再編と事業体制を明確にすることで意思決定での縦割りの壁をなくしグループとしての市場競争力強化につなげる。
発泡スチロールは軽くて扱いやすく、耐久性や保温性がありクッション材としての特徴がある半面、「ほとんどが空気」という素材のため販路はほとんど地元が中心で、売り上げの45%を漁協向けの魚函、25%をアルミ建材用で占めている地域密着度の高い業種だ。今回の吸収分割により、製販一体の新体制に移行したことで、生産の自動化や品質の向上に注力し経営基盤を固める。