【スギノマシン】早月事業所に微粒化装置の新工場建設 5G時代の電子部品材料の開発・生産にも対応

新工場パース図
産業・工作機械メーカーのスギノマシン(本社魚津市、社長杉野良暁氏)は、早月事業所(滑川市栗山)内に同社のコア技術である超高圧技術を利用した湿式微粒化装置「スターバースト」増産に向け、研究棟を併設した新工場「微粒テストセンター」を建設する。7月に着工、2021年3月完成、5月のライン稼働を予定している。投資額は約15億円。施工は熊谷組。

スターバースト
新工場は延べ床面積2,732平方メートル。一部2階建て、技術研究棟および組立工場からなり、設計から試験までを担うほか、世界各地・各国で商用化が始まった5G(第5世代移動通信システム)に代表される通信関連機器に使われる電子部品向け材料の開発・生産に対応した投資需要も取り込み、生産力を増強することで1.5 倍の売り上げ増加を計画している。
「スターバースト」は、同社独自のスギノポンプと世界トップクラスのウォータージェットの技術で最高245MPaに加圧した原料(粒子)同士をマッハ4の相対速度で斜向衝突させることで、分散・乳化・粉砕・表面改質を行う。粉砕媒体を使用しないクリーンな工法で、短時間でナノレベルに微粒化する。医薬品、化粧品、食品原料など幅広い用途で導入されているほか、セラミックスや金属の電子材料、有機顔料などの塗料、トナー、インク原料など産業界のあらゆる材料が処理可能だ。