【NTTテクノクロス+東レ+ゴールドウイン】センサーと専用ウェア組み合わせ、暑さ対策用サービスを提供

暑さ対策用サービス利用イメージ

 NTTテクノクロス(本社東京、社長串間和彦氏)、東レ(同、社長日覺昭廣氏)、ゴールドウイン(本店小矢部市、社長渡辺貴生氏)は、心拍数と衣服内の温湿度を同時計測できるセンサーと専用ウェアを組み合わせ、暑熱環境下での体調不良の予兆を検知するサービスを3社連携プロジェクトとして、8月から開始した。

専用ウェアに装着する小型センサー「TX02」

 ウィズコロナという新しい生活様式の中では夏でもマスクを着用する機会が増加しており、夏場の暑さ対策の重要性はますます高くなっている。同サービスは、NTTテクノクロスが開発した小型センサーと専用アプリケーション、東レとゴールドウインが開発した専用ウェアをセットで提供するもので、暑熱環境下で運動や作業を含む活動に取り組む企業や団体、グループでの利用を想定している。

 NTTテクノクロスは、従来の心拍数と加速度に加え、温湿度や活動量、歩数・姿勢を計測できる新型センサーを開発し、シャツ型センサーとして初の商用化を実現した。専用ウェアに装着する小型センサー「TX02」は重量約12グラムと軽量化にも成功、利用シーンにより約50時間連続利用できる。

ゴールドウインC3fit IN-pulse の専用ウェア

 東レとゴールドウインは、NTTと東レが共同開発した機能性素材「hitoe」を搭載した専用ウェアを開発。体から発している微弱な生体信号を収集する「hitoe 」は肌への密着性が高く、激しい運動や作業でも安定して高い精度でデータを取得できる。東レ製のシャツ型とベルト型、ゴールドウイン製の「C3fit IN-pulse(インパルス)」シリーズとしてノースリーブ型をラインアップし、専用ウェアの上から通常の衣服を着用可能で、着用者は普段通りに活動できる。

 また、NTTテクノクロスが開発した専用アプリケーション「hitoe暑さ対策アプリ」(Android専用)を活用し、計測されたデータから体調不良の予兆をシャツ型センサーの着用者に通知する。活動しながらスマートフォンなどでデータチェックすることで、休憩タイミングの目安にもなり、早期の暑さ対策につなげることができる「着る暑さ対策」を実現した。

 価格は組み合わせにより異なるが、TX02(1万2,000円)、hitoe暑さ対策アプリ(2万5,000円+1ライセンス3,000円)、専用ウェア(1万円)各1点のセットで、合計5万円(税別)。利用者数や利用シーンに応じてセンサーやウェアの数を自由に組み合わせて利用でき、ウェア単体での購入も可能。サービス提供はNTTテクノクロスが担う。

 3社は今後、炎天下や空調が届かない環境で活動する人の身体負担軽減に取り組む企業や団体向け体調管理ツールとして、体調や活動量などを含めた個人ごとの身体負担を把握する技術を高齢者から子どもまで幅広い世代での活用を進めていく。