【富士フイルム富山化学】中国でキノロン系経口合成抗菌薬の輸入医薬品承認を取得
富士フイルム(本社東京、社長助野健児氏) は、100%子会社の富士フイルム富山化学(本社東京、社長岡田淳二氏)が創製したキノロン系合成抗菌薬「T-3811」(一般名:メシル酸ガレノキサシン水和物) について、中国の国家薬品監督管理局より輸入医薬品承認を取得したと発表した。主な適応症は肺炎などの呼吸器感染症。
「T-3811」は多剤耐性肺炎球菌などの耐性菌に対しても抗菌活性を有し、経口での吸収性および体内組織への移行性が高いので、1日1回投与で治療効果を発揮するのが特長。日本では2007年より「ジェニナック錠200㎎」として販売されている。
今回、中国の輸入医薬品承認を取得したことにより、富士フイルム富山化学の富山市内の工場で製造した「T-3811」を中国へ輸出し、同剤の中国での販売提携先である深圳万楽薬業を通じて販売を行う。販売開始時期は2020年度を計画している。
中国の医薬品市場は米国に次ぐ世界第2位まで拡大しており、今後も年率3~6%の成長が見込まれる。中国国家薬品監督管理局が医薬品規制調和国際会議に加盟するなど急速に国際化を進めており、高品質な日本製新薬の需要が高まっている。