【東亞合成】高岡工場に高岡創造ラボを建設、接着剤製品の開発強化
東亞合成(本社東京、社長髙村美己志氏)は接着剤製品の開発機能の強化とスピードアップを図るため、富山市伏木の高岡工場に「高岡創造ラボ」(写真)を建設する。9月に着工し、来年10月ごろの完成を見込む。
高岡工場は北海曹達伏木工場として操業を開始、1944年、企業合併により東亞合成化学工業高岡工場と改称した。1963年には瞬間接着剤「アロンアルフア®」の生産を開始、2012年、関東地区にあった工業用途の接着剤工場を移設し、接着剤製品の製造機能を集約した。近年は新たな事業分野である植物工場に参入するなど、同社の高付加価値製品や新事業創造を担う重要な拠点となっている。
高岡創造ラボは3階建てで、延べ床面積は約4,220平方メートル。名古屋工場隣接地にある「R&D総合センター」の機能の一部を移転し、生産部門と研究部門を直結させることで新製品開発のスピードアップを図る。工場見学者向けに製品の展示コーナーや見学ホールも設け、地域に開かれた親しまれる施設を目指す。
7月18日、髙村社長は富山県庁を訪れ、石井隆一知事に「研究機能を強化し、アロンアルフアの新商品を開発したい」と新拠点の狙いを説明した。高岡創造ラボの建設には、地方への企業移転を促す国の地方拠点強化税制に基づき、県税の軽減措置が適用される。