【インテック】新しいSI需要取り込み業績好調つづく AI、IoT、RPA等のデジタル技術活用へ開発拠点

 インテック(本社富山市、社長北岡隆之氏)は独立系総合IT企業、TISインテック(東京、東証1部)グループの中核会社。受託型のシステムインテグレーションから、顧客企業のシステム運用まで一貫したソリューションを提供、中でも自治体や銀行、保険業界で強みを持ち、8,000を超える広範な業種・業態のユーザー取引を展開している。

 業績は広い業種にわたるIT需要の拡大を背景に好調がつづく。2018年9月中間は、金融機関向け大型バンキングシステム開発の案件が一段落し売上高は横ばいだったが、公共部門向けSI事業、アウトソーシング関連サービスが堅調に推移し、営業、経常利益とも第2四半期としては過去最高となった。内製化率を高めて外注費を抑え、事業部門間で要員を適正配置するグループフォーメーションの見直しなどで生産性を上げたことにより採算性は向上、売上高営業利益率で0.5ポイント、同経常利益率で0.6ポイント改善した。

 少子高齢化による労働人口減少など社会環境が変化する中、2019年度下期もさまざまな分野でIT化への投資意欲は高く、「引き続きEDI( 企業間の注文情報や出荷情報などを電子化する仕組み)などのITソリューションサービスの拡充と新規創出、品質管理工程を含む生産効率の向上により収益の拡大を図る」(北岡社長)ほか、不採算案件を極小化するなどで、2019年3月通期で増収増益を見込む。

 売上高は1,180億円と2.6%の増収、売り上げ利益率は営業、経常利益でそれぞれ前期比6.7%(前期6.1%)、7.0%(同6.4%)とさらに改善、増益幅も2ケタ伸びを計画し記録を更新する。

「これまでのシステム開発にとどまらず、AI(人工知能)、IoT、RPA(ロボットによる業務自動化)、特にRPA分野においてAIやOCAなどを掛け合わせた高度なデジタル技術を活用した事業を本格的に展開する」(北岡社長)計画だ。

 具体的には、金融機関向けにブロックチェーン(分散型台帳)技術や高機能を追加したCRM(顧客関係管理)クラウドサービスの提供、製造業向けにAIを活用した異常検知ソリューション、医療機関向けに医事会計パッケージとRPAを組み合わせたサービスなどを挙げた。

富山第一銀行とブロックチェーン技術を使ったデジタル通貨の実証実験

 ブロックチェーン技術では昨年11月、富山第一銀行(本店富山市、頭取横田格氏・東証1部)と共同でスマートフォンアプリを使って、本店内の売店での商品購入や行員間の個人間送金などを行う行内デジタル通貨の実証試験を開始した。商品についているQRコードをスマホで読み取り決済するもので、デジタル通貨を処理するブロックチェーンは、全国銀行協会が設置した「ブロックチェーン連携プラットフォーム」を使用。2019年4月23日までの実証実験期間で得た使い勝手の評価や利用状況を分析し、今後地域通貨で想定される課題を抽出するほか、IoTやAI技術と組み合わせたシェアリングエコノミーでの活用を検討していく。

 富山第一銀行では「アプリの登録数は7割近くとなり、実証実験はトラブルもなく順調に進んでいる。実際にキャッシュレス体験し、お客にキャッシュレスの利便性を実体験として伝えることで、今後の最適な金融サービスの提供に役立てたい」としている。

 インテックはまた、昨年10月にはAIを活用した「異常検知ソリューション」を、車載製品を製造しているデンソー岩手へ提供開始した。製造ライン(各製造装置)のセンサーデータの複雑な関係をAI技術により機械学習し、作成された判別モデルデータを用いて判定。それによって、異常の誤検知を大幅に減少させることが可能だという。また、多数のセンサーデータから異常に関係するデータを事前に絞り込む機能により、正常・異常の判定時間を短縮させることも可能としている。

 こうした事業化ニーズに応える開発拠点として、2018年10月に業務デジタル化を推進・サポートする専任組織を新設、RPAツールの販売だけでなく導入・ロボット開発・トレーニング・サポートなど目的別のサービスを開始した。

 また、同11月に東京・丸の内のコミュニティ型ワークスペースWeWorkにインテック及びTISのR&D部門を結集した「グループラボラトリー」機能を開設した。ここではグループ以外の企業とのコラボレーションでオープンイノベーションを推進し、AIや仮想通貨の基盤技術であるブロックチェーン技術の開発を強化する。

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